2016年11月21日

ブッククロッシング日本縦断チャレンジ長崎県 星野博美『島へ免許を取りに行く』

長崎県の五島列島にある合宿免許所に入学して普通免許を悪戦苦闘して手に入れる星野博美さんのノンフィクションです。

合宿免許という言葉はよく聞くんだけど、具体的なイメージがなかなか浮かばなかったが、本書をよんで、なんとなくだけどシステムがわかった。生徒が次々と入れ替わっていく束の間の触れ合いが面白かった。

『黄色一色だけの信号』は神戸でもよく見るよ、と思っていたが僕が想像していたのは、交差点上にある優先順位を示す黄色と赤色の点滅信号で、星野さんが言っているのはどうやら『一灯点滅式信号機』らしい。これは慣れていない人は慌てるだろうなあ。

島へ免許を取りに行く (集英社文庫) -
島へ免許を取りに行く (集英社文庫) -
posted by 青木杉匡 at 16:57 | 兵庫 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2015年01月29日

玉村勇喜『鬱〈うつ〉に離婚に、休職が… ぼくはそれでも生きるべきなんだ』

玉村さんからメッセージを頂き、献本で読みました。
「これは何時の話だろう?」と考えたり情景のイメージが湧かなかったりして、正直読みにくい文章でした。日記形式にして、もっと具体的な描写を入れると読みやすいと思いました。

一方、鬱状態の心理は読んでいて、とても辛い気持ちになりました。玄関で何時間も立ち止ったまま動けない。御飯を食べるのでさえ、とてつもない労力を使う。「本当にこれでよく自殺せんかったなあ、僕なら多分アカンやろうなあ」と胸が苦しくなりました。

鬱に離婚に、休職が... ぼくはそれでも生きるべきなんだ[本/雑誌] / 玉村勇喜/著 - CD&DVD NEOWING
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posted by 青木杉匡 at 13:33 | 兵庫 ⛄ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2014年11月15日

金子薫『アルタッドに捧ぐ』

著者 : 金子薫
河出書房新社
発売日 : 2014-11-20
ブクログの献本企画のプレゼントに当選して頂いた一冊です。

『小説の主人公が作者の意図しないところで亡くなってしまう』という出だしが凄く魅力的に感じたし、小説に出てくるトカゲが原稿用紙の中から這い出てくる場面では《ああ、この小説はこんな幻想的なシーンを沢山見せてくれるんやなあ》とワクワクしながら読み始めました。

全体に漂う《死の匂い》に、ラストはきっと大きな破滅・死が待っているんだろうと、少しビビりながらページをめくっていたけど、しかし、主人公が書いていた小説の主人公(ややこしいなあ)が亡くなった後は何か起こりそうで、結局最後まで何も起こらない。僕の期待は肩すかしに終わりました。

緊張感のある文体は、仕事を失って中途半端なモラトリアム期間を過ごす事になった主人公の心理を表現するために、金子さんが意図的に書いているのかと思ったけど、読み終えてみると単に金子さんの力不足なのかなとも考えます。

あと個人的に、もう少し主人公にユーモアが有ってもよかった。仕事もしないでトカゲのコオロギを与える男。書き方を変えれば、かなり奇妙でおかしい男になるのに、大学院に合格して普通の社会に戻ってきてしまう。トコトン無茶苦茶に動かしても誰も文句言わないのに。
posted by 青木杉匡 at 16:45 | 兵庫 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2013年11月29日

レビュープラス 大前研一『挑戦〈新たなる繁栄を切り開け! 〉』

盛田昭夫、本田宗一郎、松下幸之助など、世界に冠たる日本ブランドを築き上げた戦後第一世代の経営者と比べ、現在の日本のビジネスパーソンが圧倒的に劣っているのは、世界に挑戦する「気概」、「アンビション」 だと指摘する大前研一が、世界の教育トレンドから、OECD諸国の平均より著しく低い日本での社会人への 再教育の必然性や、道州制、文科省への提言、グローバル人材の育成法などを語り、自ら学長に就任したビジネス・ブレークスルー大学、大学院などで学ぶ学生や卒業生の「ストリート・スマート」像に挑戦する道程や声も紹介。更に、<原発・再生エネルギー問題>、<世界の教育トレンド>、<日本で政権交代がうまくいかない本当の理由>等、様々な事象を大局的に俯瞰し、提言をする大前研一の発信に加え、そこから学び取っていく学生達の問題解決思考の一端もご紹介しています。

アマゾンの内容紹介より


レビュープラスさんのレビュアーに選ばれました。今回の書籍は大前研一さんの『挑戦〈新たなる繁栄を切り開け! 〉』(ビジネス・ブレークスルー出版事務局)です。

今回はハッキリ言って読む価値のないものでした。まずタイトルからして何が本書のテーマなのか分からないし、誰に向けての著作なのかも分からない。中身を読んで理解しましたが、この著作は大前さんが学長を務めるビジネスブレークスルー大学(BBT大学)の宣伝が大半を占めるものでした。

第一章は主に、教育問題について語った大前氏の文章を寄せ集めたもので構成されています。いわゆる勉強ができる『アカデミック・スマート』ではなく、これからの時代は実社会で経験を積んでいった『ストリート・スマート』が日本にとって必要であるという考えは間違ってはいないと思いますが、その考え自体はもう何年も何十年も言われていたことで、今更感は否めませんでした。第2節では多数の図表が挿入されていますが、そのどれもが小さくて文字を読むのが本当に大変。もう少し読者のことを考えて大きく出来なかったんでしょうか?

第2章はBBTに通う生徒さんの体験を載せていて、BBTが如何に素晴らしいかという宣伝そのものでBBTに興味を持った人以外はパスして構わないものでした。

第3章は大前氏の講義とBBTのネットフォーラムの抜粋という、これまた寄せ集めの文章です。その中で大前氏は、これからの日本のエネルギー政策として、実現可能なプランとして発電コストの安い石炭火力の活用を挙げています。僕はこのエネルギーに関する箇所は面白く読みました。ただ石炭火力で排出されるCO2の処理に対して大前氏は曖昧な説明だけで、実際のところ、どこまでCO2処理が出来るのか疑問が残りました。その問題が解決できれば、原子力発電に代わるものとして石炭は有力なエネルギーだと思いました。

とにかく、大前氏やBBTを知りたい人や興味がある人は読んでもいいかと思いますが、その他の人にはあまりお勧め出来ない内容でした。
posted by 青木杉匡 at 15:14 | 兵庫 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2013年11月23日

レビュープラス『爆速経営―新生ヤフーの500日』

レビュープラスさんのレビュアーに選ばれました。今回の書籍は蛯谷敏『爆速経営―新生ヤフーの500日』
(日経BP社)です。敏正直に言いますが、別に時間がとられることがあり、熟読は出来ませんでした。



高収益だがつまらない会社ーー。そんなヤフーを変えた若き経営陣の改革の軌跡。
201X年までに営業利益2倍。その目標に「高速」を超えた「爆速」で挑む。


ネットを利用している人なら誰でも知っているポータルサイト「Yahoo!JAPAN」の改革を託された宮坂学社長を中心に、どう改革していったのかをインタビュー形式で書かれています。

タイトルにもあるように文中の至る所に《速さ》に関する言葉が出てきます。『爆速』『スピードアップ』などなど。以前の地位に甘んじることなく、とにかく《速さ》を第一に新しいシステムを作り組織を再編し、新たなYahoo!JAPANを生み出すまでの過程が興味深かったです。

ただもっと社内での抵抗や反対がもっともっと起きてもいいんじゃないかと思った。触れていないだけかもしれないけど、順調に行きすぎのような、出来すぎのような、「世の中そんなに上手くいくのかな」と感じました。また、個人的な感想だけど、yahoo!JAPANにはまだまだ頑張ってほしいと思う。オークションをヤフオクに変更した効果はそれほど感じないし、出店料やロイヤリティを無料にしても、楽天やアマゾンに追いつくにはまだ時間がかかるだろうなあと思う。

出来ることなら蛯谷氏にはこれからもYahoo!JAPANへの取材を続けてもらい、これからどう変わっていくのかを伝えてほしいです。

ほんと今回、とっ散らかった感想ですみません。





レビュープラス
posted by 青木杉匡 at 16:27 | 兵庫 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2013年08月30日

『日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方』

レビュープラスさんでレビュアーに選ばれました。今回の書籍は北山公一さんの『日本人が「世界で戦う」ために必要な話し方』(日本実業出版社)です。



amazonの書籍紹介を見てみると作者の北山さんは《日本の金融機関を経て、ヨーロッパ系のグローバル企業で15年間マネジャーとして活躍してきた人物》だそうです。その15年間で培ってきたコミュニケーション・ルールを詳しく解説したものが本書になります。

タイトルには《「世界で戦う」ために》とあるため、大抵の人は「自分には関係ないや」と手に取らない人が出てくる事が予想されるんですが、国内企業や個人店舗などでも、私が正にそうですが、応用できるテクニックが沢山紹介されているので、実践で役に立つ読書が出来ると思います。

第一章では世界標準の話し方として【多様性・リスペクト・リアクション・理由・主張・二者択一・自立 】の7項目の基本ルールが紹介されます。これを私の小さな社会に変換して読み進めました。例えば多様性。作者は「お互いが異なる常識を持った多様性のある人間である」と言っています。

『海外では人種・宗教・政治など、日本人とは全く別の常識を持つビジネスパートナーとのコミニュケーションが多々あると思うけど、日本企業だったら、性別や出身地がそれに当てはまるなあ』と、どうしたら自分の世界に引きこむ事が出来るかを考えながら読んでいくと、より面白く読むことができると思います。

第2章・第3章は正直に言えば、個人商店の私には使う場がないテクニックが多かったです。上司や部下とどう付き合うか、組織の中でどう能力をが発揮するのか。エレベータ内の30秒の使い方など、想像は出来るけど、あくまで別世界の話でした。

第5章はメールと電話の使い方に関する紹介です。これが私にとって意外と役に立つ内容が多く書かれていました。

私は個人の趣味として、本の交換を行う《ブッククロッシング》、GPSを利用した宝探し《ジオキャッシング》を楽しんでいます。

いずれも海外のサイトで、英語でメールのやり取りやフォーラムの書き込みをしてコミュニケーションをとっています。章内で英文メールの定型文例が紹介されていて、これを基に自分がよく使う文章を組み合わせれば十分に活用できると思いました。また「メールで不用意に議論しない」「I am sorryを安易に使わない」など実体験に基づいたタブーは、大変勉強になりました。

繰り返しになりますが、タイトルだけで敬遠しないで読んでもらいたい一冊です。



レビュープラス
posted by 青木杉匡 at 16:39 | 兵庫 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2013年03月15日

レビュープラス『MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み』

レビュープラスさんのレビュアーに選定していただきました。
今回の書評は若林計志さんの『MBA流 チームが勝手に結果を出す仕組み』(PHPビジネス新書)です。

MBA流チームが勝手に結果を出す仕組み リーダーはたった3つの武器があればいい


まず僕が疑問に感じたタイトルのMBAです。ウィキペディアで調べるとこう書いてありました。

経営学修士(けいえいがくしゅうし)とは、経営学を修めたものに対して授与されることのある学位である。大学により、名称はさまざまである。英米圏の専門職学位であるMaster of Business Administrationに相当し、MBAと略称される。MBAは、米国において企業経営を科学的アプローチによって捉え、経営の近代化を進めるとの考え方のもとに、19世紀末に登場した高等教育コースである。


企業経営を科学の視点からアプローチする考えがおもしろいと思いました。

書籍の内容はそのMBAの考え方で、組織のリーダーがその組織をどうコントロールすれば良いのかが、3つの方法に分けて紹介されています。正直に言えば、個人商店の僕にはあまり関係ない話だと思ったんですが、これを個人活動に利用できないかと考え直して立候補しました。

その3つの方法ですが、
1.行動コントロール 2.結果コントロール 3.環境コントロールと名付けられています。この3つがバランス良く実行されれば現場が大きく変わるそうです。まず1番目の行動コントロールですが、簡単に言えば仕事をマニュアル化すること。コンビニやファストフードなどが分かりやすい例で、マニュアルさえ覚えれば誰もが一定の成果を出せる方法です。ルーティーンワークが多い職場ではこの方法は効果があると思いますが、そのマニュアルを作る事が大変だろうなあと感じました。

この行動コントロールの章で、実例として1000円ヘアカットのQBハウスが紹介されていたんですが、その中で僕が驚いたことがありました。QBハウスは入り口に3色のランプがあり、その色で客の混み具合が分かるようになっています。これを僕は券売機が管理しているんだと思っていたんですが、実は順番待ちのイスにセンサーがあり、そのセンサーでランプが自動表示されるんだそうです。《なるほど、それで順番通り座ってって言われるんや》と目から鱗が落ちました。

2番目の結果コントロールは、ある程度の決定権を現場に与えてメンバーのモチベーションを上げて成果を出す方法です。ディスカウントストアのドン・キホーテはそれぞれの売り場担当者に権限委譲させて、ミニ経営者として働いてもらう方法をとっています。僕が聞いたところでは、ヴィレッジヴァンガードも商品の仕入れやレイアウト、名物の手書きポップも各店舗が決定権を持っているんだそうです。この方法は従業員や部下は自分の意思で働けるからモチベーションは上がるでしょうが、失敗するリスクが大きいのが欠点ですね。

3番目の環境コントロールですが、抽象的で少しわかりにくかったです。著者によれば『組織の文化(風土)を作り出すインフラをコントロールする』方法です。その人が最も働きやすい職場を作るということなのかなと理解したんですが…

第2部は実践編と称して、有名企業の実例が紹介されています。これらを読めば自分の職場にはどういうコントロールが合っているのかが参考になると思います。

それほど難しい専門用語は出てきませんし、重要な箇所は青色で書かれています。図表も沢山載せられていて、分かりやすく読み進められると思います。管理職やリーダーの方は是非ご一読を。
posted by 青木杉匡 at 10:54 | 兵庫 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2013年02月14日

タビスル文庫の文庫宿を始めました!

ある日、ツイッターで福井新聞のとある記事が流れてきました。

人から人へ古本を“旅”させ交流を 参加店どこでも貸し出し返却自由
福井県内のカフェや雑貨店に古本を持ち寄り、お客さん同士が店をまたいで自由に貸し借りを楽しむことで人と文化の交流を生みだそうという試み


え〜。これってブッククロッシングと同じスタイルやん。記事を読むと、僕も文庫宿をやってみたいとの思いが強くなり、このプロジェクトを企画した福井県のまちづくりグループ「きちづくり福井会社」に連絡を取りました。『ブッククロッシングをやっているんだけど、その本でも提供出来ますか?』と。そうすると『タビスル文庫は文庫宿どうしの交流を目的にしています。ブッククロッシングだと不特定の場所に行く可能性があるので、文庫宿に参加する場合は本棚を分けていただけますか』との返答を頂きました。

なかなか日本で普及しないブッククロッシングを知って貰える良い機会だと思ったんですが、そういう目的なら【確かにブッククロッシングとは相容れない部分もあるかも】と考えて、ブッククロッシングとは全く別物として参加することにしました。

『タビスル文庫』のルールを自分なりに説明します。

○〈文庫宿〉と呼ばれるお店で、本を借ります。当然無料です。貸出期間はありません。あなたのペースで読書を楽しんでください。その本には「渡航履歴カード」と呼ばれるがシートがはさんでいます。本を読み終えたら、自分の名前と読んだ感想をその「カード」に記入してください。出来ればfacebookのコミュニティ『タビスル文庫とイスワル文庫』にも書き込んでください。
     ↓
○読み終えた本は借りたお店とは別の〈文庫宿〉へ返却します。出来るなら、なるべく遠くの〈文庫宿〉へ。これが《タビスル》の由縁です。その際、自分の旅立たせたい本を一緒に持ってきてもらえると宿主さんはとても喜びます。そこの〈文庫宿〉でお気に入りの本を見つけたら、また旅に連れて行きましょう。

で、僕の〈文庫宿〉の紹介です。神戸の三宮の近く『アオキ印房』でやっています。住所や連絡先は、〒651-0094神戸市中央区琴ノ緒町4-7-15 電話(078)242-2012です。ホームページはコチラ。定休日は日曜・休日です。配達等で不在がちなので、本を借りる方や本をお持ちいただける方は事前に連絡いただけると有難いです。

多分関西では初めての〈文庫宿〉だと思います。《タビスル文庫》と言ってますが、しばらくはうちにそのまま返却する事になります。はじめのうちは旅をさせる楽しみが出来ないことは了承してくださいね。もちろん、福井県やその他の〈文庫宿〉へ連れて行っていただけるなら、どうか宜しくお願いいたします。

現在の在庫がこれ。お薦めは僕が敬愛する北村薫さんの『鷺と雪』。今の時期に読むとグッと臨場感が増していいですよ(なんかネタバレしてる気が…)。出来れば前2作と併せて読んでください。
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まあ見ての通り、始めたばかりで本が少ないです。旅立たせたい本を大募集しています。本当に熱望しております。
posted by 青木杉匡 at 17:56 | 兵庫 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2012年07月11日

レビュープラス『挑む力 世界一を獲った富士通の流儀』

【レビュープラス】さんで片瀬 京子・田島 篤共著『挑む力 世界一を獲った富士通の流儀』のレビュアーに選ばれました。

挑戦することは誰でもできる。 挑み、そして「成し遂げる」には何が必要なのか?
2011年のスーパーコンピューターTOP500ランキングで2期連続世界一を獲得した「京」をはじめとする8つのプロジェクトに、誇りと信念を持って「挑む」、 富士通のリーダーたちの物語。【知的経営の世界的第一人者、野中郁次郎氏が解説!】

第1章 絶対にNo.1を目指す  ( スーパーコンピューター「京」)
第2章 覚悟を決めて立ち向かう  (株式売買システム「アローヘッド」)
第3章 妄想を構想に変える  (すばる望遠鏡/アルマ望遠鏡)
第4章 誰よりも速く       (復興支援)
第5章 人を幸せにするものをつくる (「らくらくホン」シリーズ)
第6章 泥にまみれる       (農業クラウド)
第7章 仲間の強みを活かす    (次世代電子カルテ)
第8章 世界を変える志を持つ  (ブラジル/手のひら静脈認証)


ある日、木皿泉さんのエッセイを読んだ。それは前田敦子さんが主演したドラマ『Q10』の制作された際の裏話で、その中で弥生犬(夫)さんがとても印象的な事を言っていた。

『科学の発展が必ずしも人を幸せにしない』
『人間にとって不便=不幸なんだろうか?』
『便利を追求しすぎたため核問題にまで踏み込んでしまった』

で、後日届いたのがこの本。木皿さんの言葉とは真反対の内容で、戸惑いながら読み進めました。全ての内容は紹介しないので興味が湧いた方は実際に手にとって読んで下さい。

まず僕が印象に残ったのは、タイトルにもなっている計算速度が、かつて世界一になったこともあるスパコン「京」の第1章。スーパーコンピューターの開発から、例の事業仕分けでの「2位じゃダメなんでしょうか」発言。それでも諦めずに開発を続けて1位になった時のこと。有名なニュースの裏側が覗けてとても面白かった。

しかし、現在「京」はアメリカの「セコイア」に1位の座を明け渡している。僕は正直1位でも2位でもどうでもいい。本格稼働してからが「京」の真価が問われると思います。肝心なのは「京」で何をするのか、何が出来るのか?それを冷静に見ていきたい。

晴天を誉めるには日没を待て。

第4章で書かれている、東日本大震災の復興支援のシステムを構築するプロセスの迅速さには驚嘆しました。3月14日には被災地支援プロジェクトを始動させている。これは本当に早いと思う。このシステムを今後の災害にも最大限活用される事を願います。

一方でコレを読みながら感じたのが、富士通は原発事故をどう考えとるんだろうと言うことだった。第4章では一切、福島県の原子力発電所の事故には触れていない。復興支援のシステムだけに絞って書いたんだろうけど、それでも僕は、科学で人を幸せにしたいと考えている富士通が、その科学で泣いている人がいる事をどう思っているのか知りたい。

一番僕が面白いと思ったのが、スチュアート・クレイナーさんとデス・ディアラブさんの寄稿でした。富士通の特徴を表現する日本語が「泥臭い」だった。この表現は英語にはないらしい。確かにどの章も《デスクワークで計算》というより《フットワークでガンガン》行く感じ。この本は、そんな泥臭い活動をしているイノベーション・リーダーたちの物語です。

木皿泉さんのエッセイを読んだので、少し懐疑的に読んだんですが、これから何かのプロジェクトに挑もうとされている方には大きなヒントになりそうな事が沢山書かれていました。
posted by 青木杉匡 at 18:45 | 兵庫 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2012年04月16日

ブッククロッシングのサイトが日本語対応になりました。

ブッククロッシングを日本語化するプロジェクト、僕はこのプロジェクトが動き出す所から見てきました。

フォーラムやメーリングリストを通して感じた、有志メンバーや翻訳ボランティアのとても大きくて熱くて堅い情熱・意志に、ただただ驚嘆するばかりでした。

僕はと言えば「すごいな〜、すごいな〜」と口を開けて見ているだけだったんですが、それでも何かが変わる瞬間に立ち会えた事を僕は幸せに思います。僕は確かに壁が壊れる音を聴きました。

英語という言葉の壁を壊してくれた有志メンバーや翻訳ボランティアの皆さんに心からの感謝を込めて

ありがとうございました。


BookCrossing.comで読んでリリース...
posted by 青木杉匡 at 17:38 | 兵庫 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2010年08月13日

蒲田とまほろ駅前とサイン本

今日は近くに寄ったので「神戸市リサイクル工房あづま」へ行ってきました。ここは古本や子供服のリサイクルを行っていて、あまり書籍代にお金をかけられない僕はよく利用します。

今回はこの三冊を選びました。

三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』
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多分、直木賞を受賞した作品。便利屋さんが活躍する話らしい。石田衣良さんのIWGPみたいなもん?昔、「まほろ市」を舞台にして何人かの推理作家が競作でミステリーを書いてたような記憶があるけど、これは関係あるの?なにもかも曖昧です。

つかこうへい『蒲田行進曲』
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あまりにも有名だけど未読だったし、読むなら今がタイミングだと思い…。表紙を描いているのは和田誠さん。誰にでも描けそうだけど誰にも描けないイラスト。一目見ただけで和田誠が描いたと分かるイラスト。偉大なるイラストレーター。

小林信彦『夢の砦』
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二段組みでかなり分厚い一冊。リズムに乗ってしまえばアッと言う間に読めるんだけど。なにか嘘みたいな話だけど、この本もサイン本でした。偶然が続く時は続くんですね。

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僕は小林さんのサインを見た事が無いので、これが本物かどうかは不明です。ただ本物だったら、なぜみんなサイン本を手放すんだろう?それも為書き付きのサインを?

この三冊、読み終えたらブッククロッシングで何処かに放流する予定です。
posted by 青木杉匡 at 18:31 | 兵庫 ☁ | Comment(0) | TrackBack(1) | 書評

2010年08月03日

有川浩のサイン本が155円て!

昨日、古本屋で有川浩のサイン入りのハードカバー「ラブコメ今昔」を155円で買おた。

裏表紙をめくった所に「サインつき 155円」と書いとったん見て驚き、表紙をめくってみたら、落款印もついた結構立派なサインで、裏写りせんように半紙も挟んどる。

僕は、有川浩って「図書館戦争」で有名で、人気のある作家やと認識しとうけど、この値段って妥当なん?

古本の査定では、サインはただの落書きとして見られて、かなり価値が下がるて話を聞いたことあるねんけど、それにしてもこの値段は安すぎちゃう??

あ、そうや、こないだはブックオフで、佐川満男のサイン本見たわ。こっちは100円やったけど、佐川満男にはなんの興味も無いから買わんかった。

ちなみに、小西康陽によると、信藤三雄、相田みつを、せんだみつお、この三人が日本の三大みつお、なんやそうな。

ついでに言うと、最近古本屋で、携帯片手にセドリしてる人を、よう見かけるわ。あれ見るの、すごい嫌や、さもしいわ。
posted by 青木杉匡 at 17:43 | 兵庫 ☀ | Comment(7) | TrackBack(0) | 書評

2010年06月12日

秦建日子「ダーティ・ママ!」

ブクログさんのプレゼント企画の【献本】で、秦建日子さんの新作「ダーティー・ママ」のゲラ本が当選しました。

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ゲラ本とは誤字脱字等の校正を行うために印刷された本のことで、一般には流通しないもの。もちろん僕はゲラ本を手にするのも読むのも初めてです。

秦建日子さんの著作を読むのも初めて。字面だけで女性だと思ってました。

あらすじをブクログから引用すると

主役はシングルマザー、丸岡高子(通 称・マルコー)43歳。悪いヤツらはぶん殴り、情報漏らしてワイロを受け取り、同僚たちの弱みを握ってあやつり放題。さっさと事件を片付けて、裁判に勝っ て元・夫から養育費をふんだくらなくちゃ。そう、シングルマザーには時間も金もないのだ! 

 そこに交通課から配属されたのが、長嶋葵(24 歳)。やっと念願の刑事と思いきや、葵の役目は高子の愛息・橋蔵(1歳)のベビーシッター。ムチャクチャな捜査に振り回されて恋人との仲は崩壊寸前。オム ツ換えにミルク作り絵本読み……これが憧れの刑事生活? それでも、懸命に子育てをしながら事件解決に向けてまっしぐらに突き進む高子に引っ張られ、葵は 少しずつ高子の生き方を理解してゆく。

 育児のグチをぶちまけながら、ハイパーレッドのベビーカーをぶっ飛ばし、かつてない凸凹刑事コンビが駆け 抜ける! ベストセラー《刑事 雪平夏見》シリーズに続く、爽快感120%の新シリーズ!


との事。21日までに読んで、レビューを書く事が応募条件だったので早く読んで感想書かなきゃ。


ダーティ・ママ!

ダーティ・ママ!

  • 作者: 秦 建日子
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2010/07/08
  • メディア: 単行本




posted by 青木杉匡 at 16:21 | 兵庫 ☀ | Comment(1) | TrackBack(1) | 書評

2010年05月21日

ブッククロッシング はじめてセット

ブッククロッシングに注文していた「はじめてセット」が届きました。

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内容は記入ラベルシール・栞・付箋が各10枚とステッカーがついて500円です。運良くと言っていいのかGMOとくとくポイントが利用出来るとの事なので、僕は溜まっていた300ポイントを使って200円で買うことが出来ました。

振り込みはゆうちょ銀行の総合口座を持ってるなら、そちらの方が手数料が掛からないのでお得です。といっても振替口座を開設していない人はその手続が必要ですが。無料で出来るのでやっておいた方が便利ですよ。恥ずかしながら、僕はその振替口座を知らなかったのでATMで何度やっても振込が出来ないので、かなり手こずりました。

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これが記入ラベルシート。わかりやすくする為に三崎亜記さんのハードカバーの「となり町戦争」と撮りました。賛否両論あるこの作品ですが、僕は面白く読みました。『見えない戦争』というアイデアが面白いし、全体の曖昧な雰囲気も嫌いじゃないです。

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これが栞。結構大きいです。この栞にはブッククロッシングの概要が書かれています。ちなみにこの本ですが、市民が提供した古本を持ち帰る事が出来る「リサイクル工房あづま」で入手しました。これも言わば形を変えたブッククロッシングです。

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これが付箋。ポストイットになっていて簡単にはがせます。いや、はがれます。これが良いことなのかどうなのか。

よく見ると僕の頭ん中と同じで、写真がボケボケですね。すいません。丸いステッカーは直径約10センチです。これは店のドアにでも貼ろうかねえ。

肝心のブッククロッシングですが僕も何冊か放流しましたが、全く音沙汰なし。やはり街角に置いておくのは無理があるんでしょうか?かと言って他のブッククロッシングゾーンへ行く時間も無いし。こうなったら自分の店を非公開のブッククロッシングゾーンにしてみようかな。

ブッククロッシングについてもっと知りたい人は↓のバナーからどうぞ。
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posted by 青木杉匡 at 17:55 | 兵庫 | Comment(4) | TrackBack(0) | 書評

2010年03月20日

木皿泉のサイン本

古本屋をウロウロしていたら、脚本家の木皿泉さんらしき人が書いたサインがある「野ブタ。をプロデュース」のシナリオブックを見つけました

野ブタ。をプロデュース」は僕の大好きなドラマの一つで、そのドラマで亀梨和也さんや堀北真希さんを発見したんです。なによりも「青春アミーゴ」と言う大名曲がうまれたんだ。
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サインと呼ぶにはアッサリした筆跡ですが、誰かがイタズラで書く意味もないし、木皿さんは神戸在住だそうですから神戸の古本屋に流れてもおかしくはないでしょう。

「川本?様」と書かないで関西人らしい呼び方の「かわもっちゃん」と書いているところから、親しい人に書いた本だと思われます。だとしたら、なんで売っちゃたんでしょうね。それとも失くしてしまって、それを拾った誰かが売ったとか。かわもっちゃんって誰なんだろう?

とにかく珍しい本だったんで購入しました。
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ついでに原作本も購入。こちらは読み終えたらブッククロッシングで放流する予定です。
posted by 青木杉匡 at 09:24 | 兵庫 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2008年04月02日

若槻千夏に激似の子

コンビニで『月刊Popteen』の表紙の女の子を見たら若槻千夏さんに激似でした。

見れば見るほど瓜二つで、惹句には《新人の若槻です》と書いてたから、「名前まで一緒やん」ってビックリしたら本人でした。

てっきり芸能界を引退したんだと思っていたけど、ちょこちょこ仕事はしてるみたい。
posted by 青木杉匡 at 16:53 | 兵庫 | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2008年03月13日

式貴士を知っていますか?

まずは「式貴士」という硬質でシャープなイメージが沸く、名前の見た目に惹かれました。

神戸の新開地駅から高速神戸駅に向かう地下道の途中に3・4軒の古本屋が並んでいます。高校生時代に1冊100円だった角川文庫版の『カンタン刑』を見つけて、家に帰って読んでみたら大当たり!!

それ以来、式さんの本を見つけては買う日々が続きました。今でもハードカバーは大切に本棚に並べてあります。(でも未だに『天・中・花』と『何でもあり』は見つからず…)

何千冊・何万冊とある本の中で、式貴士という作家に出会った事はきっと必然だったんでしょう。

新聞はたまにしか読まないのに式さんの小さな死亡記事を見たのも、式さんがその後の活躍を予言した写真家の「みなもと忠之」さんの名前を見つけた時のもきっと必然。当然両方の記事とも切り取って保存しています。

今回刊行された光文社文庫版の『カンタン刑』を読み、懐かしさを覚え、現在でも色褪せない「カンタン刑」や「血の海」「おれの人形」のインパクトが嬉しかったです。

またネットを見ると想像以上に式貴士ファンが多いのに驚きました。
これを機に新しい式貴士ファンが増えてくれるとうれしいです。

最後に、僕の文章が必要以上に感情的でウエットなのは式貴士さんからの影響を大きく受けているからだと思います。


posted by 青木杉匡 at 17:59 | 兵庫 | Comment(1) | TrackBack(0) | 書評

2006年03月10日

『弥勒の掌』我孫子 武丸

妻を殺され汚職の疑いまでかけられた刑事。失踪した妻を捜して宗教団体に接触する高校教師。錯綜する事件、やがて驚愕の真相が…。

終盤になっても全貌が見えてこないので「どうなるんやろ」とハラハラしてましたが、最終章でアレヨアレヨと種明かしが進み、思いもかけないラストに「そうなるかあ!!」と驚嘆しました。

僕は推理小説を読むときには、イチイチ「この人が犯人?どういうトリック?」などと考えずに読むのでいつも簡単にだまされちゃいます。まあ僕みたいなタイプの読者がほとんどなんでしょうけど。

しかしミス・ディレクションだと分かっていても、《救いの御手》の謎が全て解決されず終わってしまった事で、モヤモヤした気持ちが残りました。

posted by 青木杉匡 at 18:06 | 兵庫 ☔ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

2006年03月03日

平松愛理『しあわせになろうよ』

平松愛理のサイン入り本『しあわせになろうよ』が当たりました。

IMG_0328.jpg

平松さんのサインは読みやすいほうだと思う。ローマ字で「Eri Hiramatu」とあって、なんとなく漢字で「平松」と書いてるんだろうなと推察できるから。(間違ってたらごめんなさい)

なかには全く読めないサインもあるけど、あれってもらった人は嬉しいのかな?

内容はPHP研究所がよく出版する「心が元気になることば」みたいなのをイラストつきで綴ったもの。こういうタイプの本を毛嫌いする人もいるけど、僕はそんなに嫌いじゃない。

大きな病気を克服した平松さんの言葉には、よくあるタレント本にはない説得力を感じます。

平松さんには同じ神戸の人間だということでシンパシーを感じますし、1月17日に神戸でライブを続けている姿を見るとただただ敬服します。

posted by 青木杉匡 at 18:08 | 兵庫 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評

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