2013年11月29日

レビュープラス 大前研一『挑戦〈新たなる繁栄を切り開け! 〉』

盛田昭夫、本田宗一郎、松下幸之助など、世界に冠たる日本ブランドを築き上げた戦後第一世代の経営者と比べ、現在の日本のビジネスパーソンが圧倒的に劣っているのは、世界に挑戦する「気概」、「アンビション」 だと指摘する大前研一が、世界の教育トレンドから、OECD諸国の平均より著しく低い日本での社会人への 再教育の必然性や、道州制、文科省への提言、グローバル人材の育成法などを語り、自ら学長に就任したビジネス・ブレークスルー大学、大学院などで学ぶ学生や卒業生の「ストリート・スマート」像に挑戦する道程や声も紹介。更に、<原発・再生エネルギー問題>、<世界の教育トレンド>、<日本で政権交代がうまくいかない本当の理由>等、様々な事象を大局的に俯瞰し、提言をする大前研一の発信に加え、そこから学び取っていく学生達の問題解決思考の一端もご紹介しています。

アマゾンの内容紹介より


レビュープラスさんのレビュアーに選ばれました。今回の書籍は大前研一さんの『挑戦〈新たなる繁栄を切り開け! 〉』(ビジネス・ブレークスルー出版事務局)です。

今回はハッキリ言って読む価値のないものでした。まずタイトルからして何が本書のテーマなのか分からないし、誰に向けての著作なのかも分からない。中身を読んで理解しましたが、この著作は大前さんが学長を務めるビジネスブレークスルー大学(BBT大学)の宣伝が大半を占めるものでした。

第一章は主に、教育問題について語った大前氏の文章を寄せ集めたもので構成されています。いわゆる勉強ができる『アカデミック・スマート』ではなく、これからの時代は実社会で経験を積んでいった『ストリート・スマート』が日本にとって必要であるという考えは間違ってはいないと思いますが、その考え自体はもう何年も何十年も言われていたことで、今更感は否めませんでした。第2節では多数の図表が挿入されていますが、そのどれもが小さくて文字を読むのが本当に大変。もう少し読者のことを考えて大きく出来なかったんでしょうか?

第2章はBBTに通う生徒さんの体験を載せていて、BBTが如何に素晴らしいかという宣伝そのものでBBTに興味を持った人以外はパスして構わないものでした。

第3章は大前氏の講義とBBTのネットフォーラムの抜粋という、これまた寄せ集めの文章です。その中で大前氏は、これからの日本のエネルギー政策として、実現可能なプランとして発電コストの安い石炭火力の活用を挙げています。僕はこのエネルギーに関する箇所は面白く読みました。ただ石炭火力で排出されるCO2の処理に対して大前氏は曖昧な説明だけで、実際のところ、どこまでCO2処理が出来るのか疑問が残りました。その問題が解決できれば、原子力発電に代わるものとして石炭は有力なエネルギーだと思いました。

とにかく、大前氏やBBTを知りたい人や興味がある人は読んでもいいかと思いますが、その他の人にはあまりお勧め出来ない内容でした。
posted by 青木杉匡 at 15:14 | 兵庫 ☀ | Comment(0) | TrackBack(0) | 書評
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