ブクログのレビューをそのままコピペするのも能がないので、こちらはもっと突っ込んだ感想を。
ゲラが届いたときは想像より厚かった。336頁のかなり分厚い大きさです。21日の期限までに読めるのか不安でしたがいざ読み出すと、読みやすい文体で、サクサクと読み進められ3日で読了しました。
読む前の印象は赤川次郎さんが書くような軽いユーモアミステリーや北村薫さんが得意な「日常の謎」なのかなと考えていましたが、ハードな描写があったり扱う事件が殺人事件だったりで、あらすじやカバーのイラストで手に取った人は期待を裏切られるかも。
読後感もどこかモヤモヤした感じが残り「めでたし、めでたし」とならず、あらすじに書いていた『爽快感120%』も感じませんでした。これは秦さんの作風なんでしょうか。
登場人物は新人刑事とシングルマザー刑事と女性が中心だったこともあるのか、僕が感情移入をできる人はいませんでした。それに、この作品の目玉であるはずの橋蔵ちゃんの活躍が少ない。
僕は赤ちゃんが大好きなので、橋蔵ちゃんに期待していたんですが…。1歳の赤ちゃんだったらもっと笑うし、もっと泣くし、もっと暴れる。もっともっと橋蔵ちゃんの可愛い描写を増やしてほしかった。
赤ん坊を警察署に子連れ出勤する事に対しては特に違和感を感じなかったんですが、事件現場にまで連れていくのはどうだろう?現場に連れていくのなら橋蔵ちゃんが犯人を捕まえるとか人質を助けるとか、それなりの理由が欲しかったです。
まだ物語が続きそうなエンディングだったので、もし第二弾が発表されるのなら、葵の恋愛と橋蔵ちゃんの可愛い活躍を期待します。
そうそう、エピソード3に出てきたかぐや姫の「うちのお父さん」。僕もこの曲大好き。お父さんと言うよりおじいちゃん、笠智衆さんみたいな人を想像してすごく幸せな気持ちになります。綾波レイじゃないけど心がポカポカする。